2007年08月09日

生物と無生物のあいだ

生物と無生物のあいだ

読書の秋におすすめの本、秋の夜長におすすめの図書『生物と無生物のあいだ』


本書の特徴は、まず「文章が上手い」科学者が書いていることにある。

だからと言って、叙情的に走らず、押さえるべきところは押さえている。


普段、小説などの文芸書しか読まない人にとって、「生命とは何か?」というスリリングなテーマを通して、生命科学の歴史と科学者の役割を飽きることなく最後まで読ませてくれる。

実際のところ「生物と無生物のあいだ」とは何か?という問いは最終的には読者に投げかかれることになるが、それは「人生とは何か?」という問いと同レベルでしか扱えない現代の科学の限界とも言える。

それでも、秋の夜長に、「生物」と「無生物」のあいだ、という哲学的でもあり、人類の根源的テーマでもある、この問題について思考を巡らせてみるのも一興である。


逆に、普段から、マイクロピペットなんぞを扱いなれている人には物足りない内容ではある。(でも、まぁ、しゃーないよな。未来永劫「生命とは」なんて、定義づけられないと僕は思うのだ。)


生物と無生物のあいだ




生物と無生物のあいだ (講談社現代新書 1891)






治験関係者に役立つ本

科学入門図書

世代別、年代別の定番ビジネス書
posted by ホーライ at 22:04| Comment(1) | TrackBack(0) | 12歳からの科学者必読本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月01日

夏休みにおすすめの本「新しい薬をどう創るか」(創薬研究の最前線) 夏休みにおすすめの本「新しい薬をどう創るか」(創薬研究の最前線)

製薬業界で働きたい人、働いてみたい人、既に製薬業界で働いている人へのおすすめの本。

本書は「臨床開発」ではなく「基礎研究」の本だ。

しかし、ただの方法論ではなく、実際に使われている薬がどう創られてきたかという興味津々な部分をコンパクトに紹介している。

例えば、古くはアスピリン、インスリン、モルヒネから新しくは抗ウイルス剤、アルツハイマーの薬「アリセプト(ドネペジル)」、DDSの話題、そしてゲノム創薬まで。

臨床開発も大変だが、基礎でのシーズ探しのスクリーニングや新しい発想など、これまた苦労が絶えない。
だからこそ、「面白い仕事」なのだが。

この本は一般市民を対象として書かれてはいないが、ある程度の化学的知識、生物学的知識が有れば面白く読める。
なにしろ、ドネペジルを開発した研究者自身が書いた章もあるのだ。


本書は非薬学出身者で治験業界、製薬業界に入ったきたひとが薬の勉強をするときの「刺激剤・興奮剤・触媒」として読めるのはもちろんのこと、薬学出身者でも、最近の創薬技術をおさらいするのに丁度よい。

「新しい薬」を創るのって、どうして、こんなに面白いんだろう?

(なお、筆者たちは全て京都大学大学院薬学研究科の教授たちだ。)


新しい薬をどう創るか




新しい薬をどう創るか―創薬研究の最前線









【治験のことなら】

架空の製薬会社「ホーライ製薬」

臨床試験、治験を考える「医薬品ができるまで」


posted by ホーライ at 19:15| Comment(1) | TrackBack(0) | 12歳からの科学者必読本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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