まずは、哲学を学んでみよう。
哲学の歴史を知ることは人間の存在を学ぶことだ。
ある朝、ソフィーに届いた1通の不思議な手紙。
そこから、ソフィーの哲学にまつわる冒険が始まる。
読者はソフィーとともに、哲学を自然に学んでいく。
世界の人々を魅了した、ノルウェー発の不思議な哲学ファンタジーである。
「一番やさしい哲学の本」として記録的なロングセラー小説となり、映画化もされた。
僕はNHKのラジオドラマで、この物語を初めて知った。
主人公はごく普通の14歳の少女ソフィー。
「あなたはだれ?」とたった1行だけ書かれた差出人不明の手紙を受け取った日から、彼女の周囲ではミステリアスな出来事が起こっていく。
「世界はどこから来た?」「私は一体何者?」これまで当たり前と思っていたことが、次々と問いとして突きつけられる。
そしてソフィーはこれらの謎と懸命に向き合っていくのだ(そして読者も)。
ソクラテスやアリストテレス、デカルトやカント、ヘーゲルなど、古代ギリシャから近代哲学にいたる西洋の主要な哲学者の大半が登場する。
読者をファンタジックな世界へ誘いながら、ソフィーと一緒に彼らの概念をやさしく生き生きと読み解いていく手法は秀逸である。
哲学というこの世界じゅうの物事の根源、存在の意味の解明をおもしろく描き、おとぎ話と融合させた作者の功績はとてつもなく大きい。
娑婆に飽き飽きした時に、是非、どうぞ。哲学者って、子どもの心を持っている大人だ。
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ソフィーの世界(上)
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ソフィーの世界(下)
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ソフィーの世界―哲学者からの不思議な手紙
★宇宙一の奇人、エルデシュおじさんの実話。「放浪の天才数学者エルデシュ」
こんなとんでもない人が世の中にいたこと事態が奇跡だが、その頭脳がまた奇跡だ。
面白い本である。
読み始めたら止められなくて最後まで一気に読んでしまった。
その「面白さ」にはいろいろな要素があって,笑いがあり,驚きがあり,ドキュメンタリーな迫力があり,知的な収穫も大きいが,最も感動的なのは,常識はずれの天才をとりまく支援者の優しい心と,エルデシュ自身の純粋で真摯な生き方である。
金銭に執着せず,持っている金は困っている人にあげてしまい,研究の業績に対して贈られた高額の賞金も奨学基金に寄付してしまう。
論文の発想を惜しみなく若い研究者に分け与え,数多くの後輩を育てた。
日本語版の書名の通り,エルデシュは類いまれな天才であり,自宅を持たずに友人の家を泊まり歩く放浪の数学者であった。
また奇行の多いことでも有名で,表紙にはコミカルなイラストが掲げられ「宇宙一おかしな男」というキャッチコピーが添えられている。
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放浪の天才数学者エルデシュ
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放浪の天才数学者エルデシュ
★今こそ明かそうDNA二重らせん発見の秘密
生命の鍵をにぎるDNAモデルはどのように発見されたのか?
遺伝の基本的物質であるDNAの構造の解明は20世紀の科学界における最大のできごとであった。
この業績によってのちにノーベル賞を受賞したワトソン博士が、DNAの構造解明に成功するまでの過程をリアルに語った感動のドキュメント。
科学者仲間の協力だけでなく確執や嫉妬もすさまじい。
彼らが、二重らせん構造をとらえるに至る過程でのポーリングとの先陣争いのつばぜり合いも熾烈である。
発見後まもなく書かれたということで、いわゆる回顧録とは異なって、当時の新鮮な熱気が伝わってくる。
アメリカからやってきた生意気なヒッピー「ワトソン」と偏屈な「クリック」が、いかに楽しそうに、また悩みながら研究をしていたかが生き生きと描かれている。
科学という普遍性や客観性を求められる仕事と、それに携わる人たちの個性や主観のぶつかりあいの対比が面白い。
また、DNAのらせん構造決定の大きな証拠になったX線解析の写真を持っていたのは ロザリンド・フランクリンという女性。
この女性から、どうやって写真を見せてもらうのか?
その入手方法は、果たしてフェアと言えるのか、どうか。
彼女が待つ悲劇とは?
本文中でクソミソに描かれているX線結晶解析の大御所「ブラック卿」に「紹介文」を書いてもらっているのが、おかしい。
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二重らせん
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